入浴剤『酵母の湯』がリニューアルしました。
パッケージも一新。
ふわっとした色合いに。
小さく京都上京・観世町って書いてあります(会社の住所)。
リニューアルでいろいろ変わったので、
これは説明をしないと! 新成分(+他の成分)とか!
と思ったので説明していきます。
新成分 加水分解シルク
加水分解シルクは新しくプラスされた成分です。
化粧品成分用語辞典2012によると、
蚕の絹繊維を構成するたんぱく質フィブロインを酸、アルカリまたはたんぱく分解酵素の下で加水分解して得られる可溶性たんぱく質の水またはエタノール溶液である。
引用 化粧品成分用語辞典2012
とのこと。
文字通り、シルク(絹)から得られた成分です。
特徴は、
- 皮膚に対する浸透性が高い(保湿効果)
- チロシナーゼの活性抑制作用がある(メラニン色素の生成を抑える=美白効果)
- 皮膚のバリア機能低下や乾燥を予防する
引用 化粧品成分用語辞典2012
等々。
シルクだから美白効果とか、なんかイメージ通りですね。
入浴剤だから保湿効果の方が大きいのかもしれませんが。
配合成分 パンクレアチン
パンクレアチン…あまり聞かない言葉です。調べると、
膵液(すいえき)に含まれる多種の酵素の混合物。主に豚の膵臓から製したものが消化薬として用いられる。
と出てきます。
酵素の詰め合わせみたいな感じでしょうか。
入っている酵素は、
トリプシン・キモトリプシン・リパーゼ・アミラーゼなどです。
これらは、化合物の分解を助ける作用を持っています。
この作用を活かして、消化機能障害の人への消化薬として使われています。
パンクレアチン(の酵素)を使って、食べ物の分解を助けて吸収しやすくするわけです。
では、入浴剤としてはどうなのか。
実は、古い角質(タンパク質)や余分な皮脂(脂質)を落とす目的として使われています。
さらに入浴剤の場合、湯船につかるだけでそれらの作用が得られるため、
(同じ作用でも)肌への刺激が少ないというメリットがあります。
酵母の力 サッカロミセスセレビシアエエキス
サッカロミセスセレビシアエから抽出した、
加水分解酵母エキスです。
うーん、わかりにくい。
サッカロミセスセレビシアエは酵母の一種です。
パン作りの時に生地が膨らむのは、このサッカロミセスセレビシアエのおかげです。
【サッカロミセスセレビシアエ】
ラテン語で砂糖カビを意味し、発酵、特に製パンに使われるイーストを示す学名。これは最も単純な単細胞有機体で、人の細胞に似た作動をするため、遺伝子と分子生物学の研究で重要な役目をする。引用 化粧品成分用語辞典2012
酵母というのは、菌です。
酵母菌というグループを作っています。
【酵母】
酵母とは、単細胞の菌類の一群である。繁殖力と発酵力が強く、糖分を分解してアルコールと二酸化炭素とにする力がある。引用 化粧品成分用語辞典2012
【酵母エキス(表示名:加水分解酵母、加水分解酵母エキス)】
酵母、または酵母の消化液を抽出し、乾燥やろ過等によって生成されたもの。
各種アミノ酸、ビタミン、核酸関連物質、ミネラル、有機酸、たんぱく質、糖質、脂質などの成分が含まれている。保湿作用、細胞賦活作用、美白作用があり、クリーム、化粧水、毛髪用化粧水などに使用されている。引用 化粧品成分用語辞典2012 酵母エキスの項を要約
なので、サッカロミセスセレビシアエエキスとは、
酵母菌の一種であるサッカロミセスセレビシアエを使った加水分解酵母エキス、
となります。
さてその効果は、というと。
サッカロミセスセレビシアエエキスは、
酸化ストレスに作用し、皮膚の状態を改善する効能が期待できます(保湿作用)。引用 化粧品成分用語辞典2012
だそうです。
つまりサッカロミセスセレビシアエエキスは、
酵母(サッカロミセスセレビシアエ)が持ってた栄養が入ってるよー、
保湿作用に期待できるよー、
という成分なのです。
まとめると
シルク・酵素・酵母のコラボで保湿しつつ、肌のコンディションを良くしてくれる入浴剤です。
もちろん体を温める作用もあります。
まだまだ寒いですが、これを使って温まりましょう。
1月9日から販売開始です。
引用・参考文献
藤本大三郎(1994)驚異の酵素パワー
鈴木一成監修(2012)化粧品成分用語事典2012
コトバンク
日本薬溶剤工業会